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2012年1月27日金曜日

孫子 まずは守りを固めるべし

過去の戦に長けるものは、まず守りを固め、負けない状態を作り、相手の出方を待って勝機を見出したものです。

自軍のできることは負けない体勢を作るだけで、勝利できるかは敵軍次第なのです。

このため、有能な将軍は必ず負けない戦は出来ても、必ず勝つ戦はできないのです。

つまり、勝つことを予測できでも、必ずしも勝つとは限らないのです。

ここで説いているのは、戦争に絶対はないということだと思います。

自分がまけない準備は、自分たちだけでできても、必ずしも勝つことはできません。

これは、戦争は相手があることだからです。

いくら、自軍が優れた戦略を立て、その作戦を実行しても、相手がそれ以上の戦略で、作戦を練っていれば勝つことはできないのです。

戦争においては、自軍が絶対に負けない体勢を作っておいて、相手のミスに付け込むことが出来るか、相手がまずい作戦を立てたことに付け込んで勝利をものにすることが出来るのです。

孫子においては、まず負けないことに重きを置いています。

勝てなくても、負けなければ、次につながるからだと思います。

ビジネスにおいても、まずは盤石の経営基盤を築いた上でしか、挑戦をするべきではないと思います。

盤石の基盤を築き、将来への展望をきちんと見据えたうえで、大きな挑戦をすることが成功の秘訣だと思います。

今は、大きな成功のためにじっと我慢する時期だと考えています。

今は大きな挑戦ではなく、目の前の課題をコツコツ解決していく時期だと思います。

コツコツ小さなことを積み上げていると、いつしか大きな成果となることもあります。

地味ですが、コツコツ頑張りたいと思います。

2012年1月25日水曜日

孫子 彼を知り己を知れば、百戦して殆うからず

「彼を知り己を知れば、百戦して殆うからず」

孫子の中で最も有名な一節だと思います。

孫子の兵法書の中で中核をなす一節といっても過言ではありません。

孫子においては勝利を予測をするために五つの条件があるといっています。

1.戦うべき時と戦わざるべきとを知っているものが勝つ。

2.兵力の多寡による戦い方を知っているものが勝つ。

3.国主と国民、将軍と一兵卒のそれぞれが勝ちたいと心を一つにできるものが勝つ。

4.明確な戦略を持って、考えなしに攻め込んでくる相手を待つものが勝つ。

5.将軍が優秀で、国主が口を出さない方が勝つ。

孫子は、自国の国力や兵力だけで戦争の行方を判断するのではなく、敵国の国力、兵力や考え方までも考慮して、戦争の勝負を予測することを説いています。

これは、ビジネスの世界でも大変重要なことで、自社で大変優れた製品を開発した場合、その製品を主力にした販売計画を立ててしまいがちです。

しかし、競合他社がそれより優れた製品を開発していたら、競合他社の製品が売れて、自社の製品は売れ残ることになり。ます

自社で良い製品を開発できたという主観的な一面性だけで判断するから失敗するのです。

自社で良い製品を開発できても、競合他社の状況まで思いを馳せて、判断する必要があるのです。

あるいは、ある面良いことも、見方を変えると短所になる場合があります。

市場投入した後に、その悪い面に気付いても手遅れなのです。

孫子は、常に先の先を予測したうえで計画を練ることを推奨しています。

物事は動く前に熟慮してから動いた方が、後々のダメージを小さくするとともに、将来の大きな成果をさらに大きくする可能性を秘めています。

考え過ぎも考え物ですが、準備不足はもっと駄目だと思います。

先を考えられる経営者になりたいと思います。

2012年1月23日月曜日

孫子 信頼

国をまとめるのは国主の仕事ですが、国を守る軍をまとめるのは将軍の仕事です。

また、将軍は国主の補佐役であり、最終決定権は国主にあります。

しかし、軍のことを一番理解しているのは将軍であり、軍のことを良く知りもしないで軍のことに国主が口をはさむとロクなことがありません。

国主と将軍の関係が親密であれば軍政はうまくいきますが、国主と将軍の間に隙間があれば軍政はうまくいきません。

国主が口をはさむ悪い例として3つあります。

一つ目は、本来進軍するときではないのに、国主が進軍を命じたり、退却するときではないのに退却を命じるときです。

二つ目は、軍の内情を良く理解していないのに、軍政に干渉することです。

三つ目は、軍の指揮系統を無視して指示を出すことです。

この世なことを行っていれば、必ず他国に付け入られ、国を危うくすることになります。

軍政については、将軍に任せ、余計な口出しはしない方が良いのです。

ビジネスの世界においても、世界的に大成功した企業では、カリスマ的な社長と優秀な参謀役がタッグを組んでいることが多いようです。

何でもできるスーパーマンよりも、役割分担した方がうまくいく場合が多いようです。

ソニーやホンダがその好例ではないでしょうか?

ビジネスにおいては、大方針を決定する社長と、その方針を事務的に遂行する参謀役が必要です。

この場合、社長は細かい指示を出さない方が良いようです。

細かいことは参謀役に任せ、失敗したときに責任を取り、成功したときに部下を讃えるのが優秀な経営者なのだと思います。

将来、会社が大きくなったら、このような経営者を目指したいと思います。

2012年1月20日金曜日

孫子 勝算なくして戦わず

孫子においては、自国の軍力と敵国の軍力を比較して、自国が有利な場合と、不利な場合での考え方を端的に述べています。

自軍が敵軍の10倍の兵力があれば、包囲する。

自軍が敵軍の5倍の兵力があれば、攻撃する。

自軍が敵軍の2倍の兵力があれば、分断する。

自軍が敵軍と同等の兵力なら、戦う。

自軍が敵軍より兵力が劣るなら、退却する。

自軍が敵軍より、話にならないくらい兵力が弱ければ、敵軍を避ける。

兵力の小さい軍が、強大な兵力を誇る軍と戦えば、相手の餌食になるばかりである。

ここに書かれていることはビジネスにおいてもいえることだと思います。

例えば、零細企業が、巨大企業と価格競争をすれば、勝てるわけがありません。

上の考え方を単純にとらえれば、零細企業が市場参入するには、自社と同等以下の企業しかいない市場を狙うことが良いということなります。

ニッチな市場を嗅ぎ分けて、中規模の市場で大成功している零細企業はたくさんあると思います。

もう一つの考え方は、兵力とは数ばかりではないということです。

大企業には豊富な資金と優秀な人材がたくさんいます。

しかし、零細企業でも、頭を使えば、大企業以上の発明はできると思います。

このような最新の発明は、大企業と伍して戦える武器となります。

ただし、最新兵器は使い方を間違えると大けがする可能性もあります。

零細企業の経営者は大企業とは異なる観点で新たな製品を発明し、それを武器に市場参入するのが理想ではないでしょうか?

2012年1月18日水曜日

孫子 謀攻の法

孫子の基本姿勢は戦わずして勝つことです。

敵軍を降伏させるのに戦うことなく、城を奪うのに城攻めをするのではなく、敵国に勝つのに長期戦をすることなく、敵国の国力を保ったまま勝利することが最善なのです。

このようにして勝てば、自国の兵力は失うことなく、大きな利益を得ることが出来るのです。

これが謀攻の法なのです。

孫子においては一貫して将来の国力まで見越した戦略が提案されています。

目の前の戦いに勝利しても、その先で負けては意味がないからです。

戦国時代は、周りが敵だらけであり、ある国に戦争で勝っても、すぐその後に他の国が攻め込んでくる可能性が高いのです。

このため、孫子ではできるだけ自国の兵力を温存したまま戦争に勝つ方法を考えています。

ビジネスにおいても、巨額の資金を投資して、市場規模を大きくしながら、自社のシェアを広げ、大きな利益を得る方法もあります。

しかし、私のような零細企業ではそのような大きな投資はできません。

ここで、頭を使う必要があります。

大きな資金がなくても、成功を手に入れることはできるはずです。

これまでにない発想で、少ない資金で、分相応の利益を上げ続けることで、将来的に大きな成功へとつながっていくと考えています。

頭を使うことにお金はかかりません。

時間や場所も選びません。

本当にやる気があれば、いつでもどこでも考えることはできます。

零細企業の経営者は一生懸命考えることが真の仕事だと思います。

自社の資産を温存して売り上げを伸ばし、利益を上げるためです。

顧客や市場は何を欲しているのか?

それを実現することが企業の役割だと思います。

もっともっと、一生懸命考える必要があると思っています。

2012年1月16日月曜日

孫子 上兵は謀を伐つ

孫子においては、戦わずして勝つことが最善とされます。

このため、最高の戦い方は、謀を伐つことです。

謀を伐つとは、敵の謀略を事前に察知し、封じ込めることです。

次に良い戦い方は、敵の同盟国同士の関係を断ち切り、敵国を孤立させる方法です。

次に良い戦い方は、実際に戦火を交えて戦う方法です。

最も悪いのが城攻めです。

城攻めは圧倒的に守る方に有利で、攻め落とすのには多くの時間を費やします。

さらに、無謀に攻めていった場合、多くの兵量を失い、大きなダメージを受けることになります。

城攻めとは、他に方法がない場合の、最後の手段なのです。

ここでビジネスに置き換えて考えてみると、如何に会社の体力を消耗せずに自社の製品を売り込むかがポイントになると思います。

多くの宣伝費をつぎ込み、大々的に製品を売るこむことも一つの戦略ではありますが、できるだけコストをかけずに、売り込む方法があるのであれば、その方法を採用した方が良いということになります。

新製品の売り込みには多くの宣伝費をつぎ込むことが多いと思いますが、本当にその策が最善か検証する必要があると思います。

孫子的思考では、目の前の勝利よりも、長期的展望に立ち、将来的にも勝ち続けるための戦略が最善の手になると思います。

常に先を見据えた経営が孫子的経営でしょうか?

2012年1月13日金曜日

孫子 百戦百勝は最善にあらず

孫子においては百戦して百勝するのは最善ではなく、次善であるとされています。

孫子における最善は、戦わずして勝つことであるとされています。

孫子には、敵国を打ち負かして勝つことは次善で、最善は敵国を破壊することなく勝つことだとされます。

同様に、敵国の大隊、中隊、小隊も撃破するのではなく、なるべく相手を傷つけることなく勝つことが求められます。

孫子では単に戦争に勝つことを目的とせず、国を統治することを目的としています。

つまり、戦争も自国を統治するための手段の一つなのです。

敵国に大きなダメージを与えて勝つより、敵国の国力を維持して勝った方が最善であるのは、敵国に勝った後は、その敵国は自国になるからです。

つまり、戦争に勝った後、撃破した敵国の再生をするのは自分たちなのです。

このことを考えると、戦わずして勝つということが最善であることは明白です。

しかし、通常戦争においては、敵国に大きなダメージを与えて、敵国の戦意を失わせて勝つことを実行します。

これは、戦争に勝つことを目的とし、その後事は何も考えていないといえます。

もっとも、戦争のような極限状態においては、先のことを考える余裕がなく、目の前の戦いに勝つことしか考えられないのかもしれません。

孫子における優れた国主、将軍は、目の前の勝利だけではなく、先の先の自国のことを考えて行動するのだと思います。

ビジネスにおいては当てはめると、ある商品やサービスの価格競争がこれに当たるのでないでしょうか?

ある商品やサービスの市場が成熟してくると価格競争が始まります。

自社の営業努力でコストを削減し、他社に負けない低価格を実現しようとします。

しかし、この価格競争は会社の体力を大きく消耗します。

優秀な経営者は、この価格競争に大きな力は注ぎません。

優秀な経営者は、価格競争に入る前に、次の商品、サービスを開発しています。

自社の体力が無くなる前に、新たな新商品、新サービスを開発することで、他社と戦うことなく競争に勝つことを考えるのです。

常に市場が欲するものを先手先手で開発することが、孫子における戦わずして勝つの戦略と言えると思います。

2012年1月11日水曜日

孫子 国家安危の主

戦争において勝利するには兵士の敵愾心を奮い立たせる必要があります。

また、戦争において兵士にやる気を出させるには、手柄に見合った報償を与える必要もあります。

戦場において、車十乗以上を手に入れたもの(手柄を立てたもの)には、報償を与え、その車の旗印を自軍のものに交換して、自軍の兵力として持ち売るべきだと、孫子は言っています。

こうすれば、戦争において消耗した兵力を補えるだけではなく、兵士の士気も上がるからです。

また、捉えた敵軍の兵士も自軍で優遇し、自軍の兵士として雇うことも重要です。

このようにしていると、敵軍の兵士も自軍の方が良いと考え始め、兵力は増す一方だからです。

このように、戦争の要諦を良く理解している将軍は、国家、兵士、国民の生死、運命を握る人であり、国家安危の主と言われるのです。

ビジネスにおいて置き換えてみると、M&Aで買収したときが似たような状況なのではないかと思います。

企業買収をすると、買収された企業の社員の士気は激減しますが、このような社員を優遇し取り立てることにより、社員の士気は上がるのだと思います。

企業買収で失敗する大きな原因は社風の違いによる、意志の疎通不足だと思います。

企業買収のうまみは、自社で持っていない買収企業の良い所を補完的に補うことだと思います。

企業買収ではどちらが勝者という観念ではなく、お互いの弱点を補い、自分たちの長所を伸ばしていく社風を築き上げていくことが重要だと思います。

まずは、敵を多く作るのではなく、味方、仲間を多く作ることに邁進した方が良いと思います。

2012年1月6日金曜日

孫子 現地調達

知将(智謀に優れた将軍)は、自軍の兵糧を2度3度自国から取り寄せることはしません。

知将は自軍の兵糧は現地で調達するように努力します。

相手国に攻め入る場合、多くの兵を連れて行くわけですが、その兵糧は莫大な量になります。

この莫大な兵糧を運ぶための兵士まで必要になります。

莫大な兵糧は兵の疲弊を早めるだけでなく、自国の経済状態まで悪化させることになります。

自国で兵糧を調達すると国内の食料が減り、インフレを起こす危険性があります。

さらには、税率増の可能性も高まります。

このように戦争において兵糧を自国から運搬することは多くの弊害を引き起こします。

そこで、知将は自軍の兵糧を敵地で現地調達する努力をするのです。

敵国で調達した兵糧は、自国から運んだ兵糧の何倍もの価値を生み出します。

ビジネスの世界で考えると、海外進出の場合に適用できると思います。

現在の様な円高が続くと、海外へ生産拠点を移す企業も多くなると思います。

このとき、日本からあまり多くのものを持っていかないことが現地で成功する秘訣ではないでしょうか?

つまり、日本企業は、海外へ進出する際、日本式を多く持ち込もうとします。

しかし、現地には現地の方式があり、現地の風習に合わせて進める必要があります。

この点が日本の企業が海外進出に失敗する主な原因だと考えられます。

何事も現地調達を心掛けることが成功の秘訣なのだと思います。

2012年1月4日水曜日

謹賀新年

謹んで初春のお慶びを申し上げます。

昨年は3月11日の東日本大震災で未曾有の経験をしました。

被災された方々の中には、新年を迎えても、昨年の思いを断ち切れない方々も多くいらっしゃると思います。

我々被災しなかった者たちは、新たな年を迎え、日本復興のために尽力しなければならないと感じております。

今年一年は我が社にとっても重要な年になると認識しております。

今年一年を精一杯頑張って、来年の成長へと繋げてまいりたいと存じます。

本年も、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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