戦争において勝利するには兵士の敵愾心を奮い立たせる必要があります。
また、戦争において兵士にやる気を出させるには、手柄に見合った報償を与える必要もあります。
戦場において、車十乗以上を手に入れたもの(手柄を立てたもの)には、報償を与え、その車の旗印を自軍のものに交換して、自軍の兵力として持ち売るべきだと、孫子は言っています。
こうすれば、戦争において消耗した兵力を補えるだけではなく、兵士の士気も上がるからです。
また、捉えた敵軍の兵士も自軍で優遇し、自軍の兵士として雇うことも重要です。
このようにしていると、敵軍の兵士も自軍の方が良いと考え始め、兵力は増す一方だからです。
このように、戦争の要諦を良く理解している将軍は、国家、兵士、国民の生死、運命を握る人であり、国家安危の主と言われるのです。
ビジネスにおいて置き換えてみると、M&Aで買収したときが似たような状況なのではないかと思います。
企業買収をすると、買収された企業の社員の士気は激減しますが、このような社員を優遇し取り立てることにより、社員の士気は上がるのだと思います。
企業買収で失敗する大きな原因は社風の違いによる、意志の疎通不足だと思います。
企業買収のうまみは、自社で持っていない買収企業の良い所を補完的に補うことだと思います。
企業買収ではどちらが勝者という観念ではなく、お互いの弱点を補い、自分たちの長所を伸ばしていく社風を築き上げていくことが重要だと思います。
まずは、敵を多く作るのではなく、味方、仲間を多く作ることに邁進した方が良いと思います。
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