「科ありて人をきるとも軽くすないかす刀もただ一つなり」
「罪を犯した人を切るときも、軽々しく切ってはいけない。罪人を生かすも殺すも、君主次第である。」
罪を犯したからと言って、軽々しく死刑を実行してはいけません。罪人の状況を良く理解して、大きな心で許すことも、あるいは、あまりにもひどい振る舞いを断罪して死刑を実行するのも、君主の心ひとつで決まります。
人は過ちを犯してしまうことがあります。その過ちは、ほんの出来心で犯した過ちか、極悪非道の心で犯した過ちかで、対処の方法は変わるはずです。
一度の過ちだけで断罪しては、人は育ちません。罪を犯した背景まで良く吟味した上で判断し、刑の重さを決める必要があると思います。
人は恩に対しては、誠で応答してくれます。人を育てる上では、罰ばかりでは駄目だと思います。大きな心で許すことも必要です。
万が一、恩を仇で返すような人物であれば、その時断罪すればよいと思います。権力を持つ者は常に思慮深く、判断しなければならないことを端的に表していると思います。
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