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2012年6月4日月曜日

孫子 死地に陥れて然る後に生く

諸外国の考え方や動向を知らないものは、予め諸外国と交渉することが出来ない。

山林、険阻、沼沢等の地形を知らないものは、軍を進めることが出来ない。

地元の道案内を用いないものは、地の利を生かすことが出来ない。

これらの一つでも欠ければ、覇王の兵とは言えない。

覇王の兵は、大国を攻撃すれば、軍隊を招集する間も与えないであろう。

脅威を敵に加えれば、敵国は外交をすることすら出来ないであろう。

そうすれば、外交を競い合うことなく、天下の権力を手中にし、自国の考え方を述べ、脅威を敵国に与えることが出来る。

そうなれば、城は容易に入手でき、敵国を容易に破ることが出来る。

通常とは異なる褒賞を与えたり、通常とは異なる命令を出したり、まるで一人の兵士を扱うがごとく、軍を扱うことが出来る。

兵士に命令を下す場合、言葉での説明は不要である。

兵士に命令を下す場合、良いことだけを告げ、悪いことは言う必要はない。

兵士は絶体絶命の状況に追い込まれて、生きの伸びることを真剣に考えるのである。

軍は死地に陥れて、勝敗を決するのである。

ここでも、兵士を絶体絶命の状況に追い込んで、死に物狂いで働かせることが必勝法であると書かれています。

しかし、ここに書いてあることをそのまま実行すると、後々大きな痛手を受ける危険性があると思います。

実際に、兵を騙して絶体絶命に追い込むのではなく、兵にをその気にさせる必要があると思います。

この部分の解釈は難しいと思います。

頭では、兵士を絶体絶命の状況に追い込んで、死に物狂いで働かせれば、いい仕事をすることはわかります。

しかし、良いことだけを告げて、悪いことは隠して、兵士を働かせるのは、現代では無理だと思います。

現代においては、社員が死に物狂いで働かせられるような疑似的死地を作り上げる必要がありそうです。

ここでは、集団の心を一つにして、死に物狂いで働く環境づくりが重要であることを理解したいと思います。

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