間者を用いるのに五種類の間者がいる。
郷間、内間、反間、死間、生間である。
五間を全て使いこなすことが重要である。
これを神紀という。
君主の宝である。
郷間とは、敵国の人間を間者として用いることである。
内間とは敵国の役人を間者として用いることである。
反間とは、敵国の間者を自国の間者として用いることである。
死間とは、デマなどを敵国国民に知らしめるための間者として用いることである。
生間とは、生還して敵国の情報を報告させるために用いることである。
ここでは、敵情をするための間者(スパイ)について述べています。
間者(スパイ)には五種類あり、それぞれを使いこなすことが重要であると述べています。
孫子においては、事前準備が重要であることから、間者(スパイ)による情報収集は大きな意味を持ちます。
そして、この情報収集の如何により戦争の勝敗が決するといっても過言ではありません。
この時代にあって、戦争における情報収集の重要性を述べている点で、孫子は優れた兵法書を言えると思います。
ビジネスに照らし合わせて考えれば、新製品開発において、事前に市場調査を行うことの重要性と同じだと思います。
大企業では、巨額の投資をして新製品開発を行うことがありますが、その方向性の正しさは、事前の市場調査の結果によります。
事前調査の結果が間違っていれば、優れた新製品が開発されても市場では売れないという結果になってしまいます。
孫子の兵法書における最重要項目は、事前調査を行い、客観的事実から、客観的判断を行うことだと思います。
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