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2012年6月18日月曜日

孫子 敵情入手

いよいよここから用間篇です。

用間とは、スパイ活動、諜報活動のことです。

孫子曰く、戦争を始め、10万人の軍隊を擁し、千里先の敵国に遠征すれば、百姓の負担する金額や、公家の負担する金額は日に千金にもおよび、国内外が大騒ぎとなり、仕事ができなくなるものは70万個にも及ぶのである。

戦争は数年にもおよぶが、勝利は一日で決する。

それなのに、わずかなお金を惜しみ、敵情を調査しないのは、不仁の至りである。

軍隊の将軍には適さない。

主君の補佐役にも成れない。

戦争に勝つこともできないであろう。

明君賢将と言われる人が、戦争で勝ち続け、成功し、大衆の前に出てくるのは、情報を敵に先んじで知っているからである。

情報収集は、鬼神が入手するものではない。

自然現象で入手するわけではない。

経験によって入手するものでもない。

情報は必ず人の手によって入手するものである。

ここでも、戦争を開始することの負担の大きさを述べ、戦争を起こす前に事前調査をしっかり行うことが述べられています。

戦争では莫大なお金がかかるうえに、国民に大きな負担を強いることになります。

このため、戦争を開始する前に、敵国にスパイを送り込んで、しっかり調査することを勧めています。

そして、この調査は、神のお告げや、占いや、自らの勘と経験に基づくのではなく、人を送り込んで調査しなさいと言っています。

ここで重要なのは、人を送り込んで調査するということは、客観的事実に基づいて、客観的に判断するということです。

この判断に不確実なものや、根拠のないものを差し挟んではいけないということです。

この点は会社経営においても同じことが言えます。

客観的事実を積み上げて、客観的に判断する能力を身に着けたいと思います。

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