知将(智謀に優れた将軍)は、自軍の兵糧を2度3度自国から取り寄せることはしません。
知将は自軍の兵糧は現地で調達するように努力します。
相手国に攻め入る場合、多くの兵を連れて行くわけですが、その兵糧は莫大な量になります。
この莫大な兵糧を運ぶための兵士まで必要になります。
莫大な兵糧は兵の疲弊を早めるだけでなく、自国の経済状態まで悪化させることになります。
自国で兵糧を調達すると国内の食料が減り、インフレを起こす危険性があります。
さらには、税率増の可能性も高まります。
このように戦争において兵糧を自国から運搬することは多くの弊害を引き起こします。
そこで、知将は自軍の兵糧を敵地で現地調達する努力をするのです。
敵国で調達した兵糧は、自国から運んだ兵糧の何倍もの価値を生み出します。
ビジネスの世界で考えると、海外進出の場合に適用できると思います。
現在の様な円高が続くと、海外へ生産拠点を移す企業も多くなると思います。
このとき、日本からあまり多くのものを持っていかないことが現地で成功する秘訣ではないでしょうか?
つまり、日本企業は、海外へ進出する際、日本式を多く持ち込もうとします。
しかし、現地には現地の方式があり、現地の風習に合わせて進める必要があります。
この点が日本の企業が海外進出に失敗する主な原因だと考えられます。
何事も現地調達を心掛けることが成功の秘訣なのだと思います。
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