戦争においては、正攻法で相対し、奇襲戦法で勝つものであります。
故に奇襲戦法に秀でるものは、天地のように終わることなく奇襲戦法を仕掛けてきます。
また大河のように奇襲戦法が尽きることがありません。
さらに毎日日が昇り、日が落ちた後は月が昇り、月が落ちた後はまた日が昇るように、始まっては終わり、終わっては始まるように奇襲戦法が生み出されていきます。
そして、木が枯れても、翌年にはまた花が咲く四季のように奇襲戦法が繰り返されるのです。
この内容を読んでいて思い起こしたのが将棋でした。
将棋は元々疑似戦争ですから当たり前といえば当たり前ですが、プロ棋士の将棋はまず正攻法で守りを固め、相手の出方を伺います。
そして、あれだけ数多く対局があっても、未だに新たな奇襲戦法が生み出されています。
トッププロ同士の対局では、相手が思いもつかないような奇襲戦法で攻撃しないと撃破できないのだと思います。
まさに、孫子の兵法を適用したものが勝利する世界と感じました。
一方で、今回の内容を誤解すると大失敗するだろうとも感じました。
孫子では正攻法で守り、奇襲戦法で勝つと書かれていますが、ともすると奇襲戦法だけが注目され、正攻法で守ることを忘れがちになります。
孫子では、正攻法で対峙することが基本であり、最終的に勝利するために相手の弱点に付け込む奇襲が必要なのです。
このことを肝に銘じて、正攻法を習得した上で、奇襲戦法を思いつけるだけの柔軟な考え方を習得したいと思います。
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