孫子においては、開戦前の総合戦力の比較検討が重要であると述べていることは前述した通りであります。
孫子においては、五事・七計で自国と相手国の総合戦力を比較検討すれば、開戦前に勝負がわかるというのです。
戦争で勝つには、開戦前の事前検討で、勝算があることが必須です。
五事・七計に照らし合わせて、勝算が十分あるなら、戦争には勝てます。
勝算が相手国より多ければ勝てる可能性が高いでしょう。
しかし、勝算がないなら戦争に勝てるわけはないというのです。
このような勝算のない戦争は絶対に行ってはいけないと説いています。
孫子の内容は非常に合理的です。
事前の戦力分析で勝算が十分あれば勝てるし、なければ負ける、だから勝算のない戦争はしてはいけません。
極稀に勝算のない時でも勝利を手にすることがあると思います。
奇跡的勝利というものです。
しかし、戦争を開始するのに奇跡を待っているようでは、勝利は覚束ないと思います。
スポーツの世界でも、実力差が明白で強者が勝つと思っていても、弱者が勝つときがありますが、これは何百試合に1回程度のことで、多くの場合は、順当に強者が勝つと思います。
ビジネスの世界においても、事前分析が非常で重要です。
孫子に書かれている通り、五事・七計に照らし合わせて、自社の戦力分析と市場の動向調査をしっかり行い、勝算があれば事業に成功するし、勝算がなければ事業に失敗するということであります。
勝算のない新規事業参入は間違った戦略であるといえます。
では事前の戦略分析とは何をすれば良いのでしょうか?
実はこれが経営者の能力が一番問われるところで、各社経営陣は、このことを考え続けているのだと思います。
事前分析の手法は各社異なりますが、基本が五事・七計に照らし合わせて、比較検討することだと思います。
私自身まだまだ駆け出しの経営者なので、この部分が理解しきれていないと感じています。
もっともっと勉強して、的確な判断ができるようになりたいと思います。
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