したがって、将軍は臨機応変に対処する能力があって初めて軍を率いることが出来る。
もし、将軍が臨機応変に対処できなければ、戦場の地形を知っていても、地の利を生かすことが出来ないであろう。
さらに、将軍に臨機応変に対処する能力がなければ、先に示した五原則を知っていたとしても兵の能力を使い切ることはできないであろう。
ここでは戦場における臨機応変に対処する能力の重要性が問われています。
例え、五原則
塗(道)には通ってはいけない道がある。
敵には攻撃してはいけない敵がある。
城には攻めてはいけない城がある。
地には争ってはいけない地がある。
君命であっても受けてはならない君命がある。
を知っていても、臨機応変の対処する能力がなければ、有効に兵力を使えないとまで言っています。
しかし、ここで気を付けないといけないのは、基本的原則を反古にしてよいというわけではないということです。
基本を押さえたうえで、臨機応変に対処する能力を身に付けなさいということです。
私の考え方は、基本重視です。
人によっては、基本を疎かにして、応用力で何とかなると思っている人がいますが、基本を習得せずに応用力が備わることはないと思っています。
極稀に天才と呼ばれる人が可能かもしれません。
基本を習得した上で、基本をベースに変化を付けたものが応用だと思います。
基本を無視した応用は、表面的に違って見えるだけで、基本を習得した人間には内部が透けて見えてしまうのです。
孫子においては、基本を習得した上で、さらに臨機応変に、その場その場の状況に応じて対処しなさいと教えています。
応用力は短期間で身につくものではないので、日頃から臨機応変に対処できるように、様々な考え方ができるように訓練していきたいと思います。
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