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2012年4月20日金曜日

孫子 鳥立つは伏なり

敵が自軍近くまで来ているのに、動きがなく静かなのは、敵が陣取っている地形が険しいからである。

敵がまだ遠くにいるのに、自軍を挑発してくるのは、自軍が攻めてくるのを待っているからである。

敵軍が一見攻め入るのに容易な場所に陣取っているのは、何らかの利があるからである。

樹木が揺れ動くのは敵軍が攻めてきた証である。

草むらに罠が多いのは、自軍の動きを牽制するためである。

鳥が飛び立つのは伏兵がいる証である。

動物たちが驚き逃げ回るのは、敵の覆面部隊が攻めてくる証である。

粉塵が高く細く立ち上がるのは、戦車が攻めてくる証である。

粉塵が低く広く立ち上るのは、歩兵部隊が攻めてくる証である。

煙が方々から上がるのは、敵兵が火を焚いている証である。

煙が少し上がるのは、敵軍が宿営の準備をしている証である。

ここでは、様々な事象から、敵軍がどのような状況になるかを予想しています。

敵の挙動、周囲の動物たちの挙動、さたには粉塵や煙の状態から、現在敵軍はどのような状況になり、どのようなことを考えているかを予想しています。

孫子においては、観察と解析が重要で、様々な要因を観察により掻き集め、得られた情報から十分な解析を加えて戦略を立てています。

ビジネスにおいても、ただ単に思いついたから実行するのではなく、思いついた案について、情報収集を行い、得られた情報から解析して、実行の可否や実行方法を検討すべきです。

孫子の時代は、入手困難な情報を得ることに努力が必要でしたが、現在では情報の入手は比較的容易になりました。

インターネットの普及により膨大な情報を得ることが出来るようになった我々は、情報収集や解析だけでなく、本当に重要な情報であるかどうかを見極める能力も要求されるようになっています。

情報を収集し、見極めて、解析する能力を磨いていきたいと思います。

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