有能な者は常に利益と損益の両面を考慮する。
利益を得る場合でも、その利益に伴う損益も考慮に入れ、行動する。
損をする場合でも、それに伴う利益を考慮に入れることにより、患いから解き放たれる。
このため、敵対国を屈服させるためには、相手に損益を与えるように振る舞い、敵対国を消耗させるために振る舞い、敵対国を抱き込むためには相手の利益となることを示して、抱き込むのである。
孫子の思想で重要な考え方の一つとして、物事を多面的に見るということがあります。
物事は同じ事象を見ても、見方を変えると利益にも損益にもなるのです。
そんな物事の利害を良く見極めて考える必要がるということです。
ビジネスにおける簡単な例で示すと、新製品を売り出す時に、大々的に宣伝すれば新製品の知名度は上がり、売り上げは向上します。
しかし、大々的に宣伝すれば、それに伴って多くの広告費が発生します。
売上が伸びても利益が伸びない可能性があります。
このような場合、売上増と宣伝費の兼ね合いから、適正な広告費が算出できるはずです。
このように利益と損益を多面的に見て判断することが重要なのです。
実際のビジネスにおいては、上述したような単純な場面は少なく、複雑な事象を多面的に見る必要性があります。
常に頭を柔らかくして、多面的に物事を見る目を養っていきたいと思います。
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