戦地において、絶澗、天井、天牢、天羅、天陥、天隙があったら、その場から速やかに立ち去り、近づいてはいけない。
自軍は、このような地から遠ざかり、敵軍を近づけるようにさせなさい。
自軍は敵軍をこのような地に追い込むようにさせなさい。
軍の行く手に、険しい場所や溝やくぼみのある場所、葦などの草原、山林、草むらがあれば、必ず入念に探索しなさい。
なぜなら、このような場所には敵の伏兵が潜んでいる可能性が高いからである。
絶澗(ぜっかん):両側が絶壁の谷間
天井(てんせい):深い窪地
天牢(てんろう):袋小路のような場所
天羅(てんら):草木が茂っているような場所
天陥(てんかん):海抜の低い湿地帯
天隙(てんげき):高低差の大きな場所
孫子においては、戦地の地形毎に自軍が有利になる場所、不利になる場所を明確に示しています。
これが大原則になります。
この基本を守りつつ、臨機応変に戦略を立てることを推奨しています。
ビジネスに例えるなら、新製品を発売する前に、あらゆる状況を想定して、対策を打っておくことだと思います。
あらゆる状況を想定しておけば、そのような状況に陥っても、慌てることなく、迅速に対応できます。
さらに、孫子では想定していたことだけでなく、その時、場所に応じて臨機応変に対応することを求めます。
基本に則った上での応用です。
この二つがあるから孫子の兵法は未だに研究されているのだと思います。
リーダーには戦う前の十分な準備とその時々に応じた応用力が求められます。
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