敵兵が杖を突いて立っているのは、飢えているからである。
水を汲んで真っ先に飲むのは水が枯渇しているからである。
有利であるのに進軍しないのは、疲労しているからである。
鳥が集まっているのは、陣営が空虚となっているからである。
夜に声を出して呼び合うのは、恐怖心からである。
軍規が乱れるのは、将軍の威厳がないからである。
軍旗が揺らぐのは、統率が乱れているからである。
上官が起こるのは、倦んでいるからである。
馬を殺して食べるのは、兵糧が尽きたからである。
敵軍が、鍋をかけることなく、宿舎に帰らないのは、切羽詰まっているからである。
小さな声で語り合っているのは、兵隊の信望を失っているからである。
ここに書いてあることは、必ずしも当たっているとは限りませんが、各状況における敵兵の状態を例示することで、実践において非常に有効であると思います。
このように、戦場でのことを一つ一つ例示してあると、具体的イメージがわき、実際の戦争の際にとっさに行動が出来るのだと思います。
また、孫子では臨機応変も重要視されていることから、実際の戦場で、上記と異なる状況に陥ったとしても、対応が可能になるよう訓練されています。
ビジネスにおいても、ケーススタディは有効な訓練方法であると思います。
実施に行動に起こす前に、あらゆる状況を想定して、想定問答集のように準備していれば、ほとんどのことには対応できるようになると思います。
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