戦争において、軍隊を配置する場合、高い場所を選び、低い場所を避け、日当たりの居場所を選び、日当たりの悪い所を避けるべきである。
このような場所を選定すれば、軍の気力は充実し、疫病などが発生する危険性がない。
これを必勝というのである。
丘陵堤防付近で戦う場合は、太陽に向かって、右後ろに丘陵堤防が来るように布陣すべきである。
こうすることにより、自軍にとって有利になり、地の利を生かせることになる。
また、上流で雨が降り、水流の勢いが強ければ、無理に河川を渡ろうとせず、河川の水流が収まるのを待つべきである。
ここでは、敵と対する際の陣のとり方を教えています。
ここで重要なのは、具体的な布陣方法、例えば高い場所を選んで、低い場所を避けるといったことではなく、布陣の考え方であります。
戦争において実際に戦うのは兵士たちです。
戦場で兵士たちの士気が落ちたり、疫病で体調が悪くなれば、どんなに良い作戦を立てても実行できなくなります。
孫子では、戦争に勝利するために、兵士の士気や体調を考慮して布陣することを推奨しています。
さらに、地の利を生かすことを忘れていません。
ただ単に兵士の士気、体調だけではなく、自然をも味方につける考え方をしています。
ビジネスに置き換えて考えると、会社が社運をかけて勝負をする際は、社員の士気や体調にまで気を配る必要があるということです。
会社の命運ばかりを気にして、実際に戦う社員の士気を下げるような発言をしたり、社員の体調を無視したようなスケジュールを組んだりすると、社運をかけた勝負に負けてしまうということです。
会社のリーダーは、社員の気持ちが一致団結するように配慮する必要があるということです。
さらには、社員だけでなく、世の中の流れを読み取り、自分たちが有利となるような戦略をとる必要があります。
社員と地の利を生かした戦略構築がリーダーの仕事だと思います。
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